WWDKidsSummit2011出演者

東京工業大学 大学院生命理工学研究科 生体システム専攻 本川達雄教授

本川3.jpg「歌う生物学者」1948年、仙台生まれ。東京大学理学部生物学科(動物学)卒。東京大学助手、琉球大学講師、同助教授を経て現職。専門は生物学。棘皮動物(ナマコ、ヒトデ、ウニ、ウミユリの仲間)特有の硬さの変わる結合組織の研究や、群体性のホヤを用いたサイズの生物学、サンゴの生物学などが研究テーマ。科学とは自然の見方、つまり世界観を与えるものだという考えのもとに、生物学的世界観を分かりやすく説く著書を執筆している。

著書『ゾウの時間ネズミの時間』『サンゴとサンゴ礁のはなし』(中公新書)、『歌う生物学』

『ナマケモノの不思議な生きる術』(講談社)、『生きものいっぱいゆたかなちきゅう』(そうえん社)、『歌う生物学必修編』『ナマコガイドブック』『おまけの人生』『「長生き」が地球を滅ぼす』

(阪急コミュニケーションズ)など多数。

高校の生物の教科書を執筆しており、理科教育も分かりやすく親しみやすいものにしようという考えから、高校で習う生物学の内容を全70曲の歌にしたCD付き参考書も出した(歌う生物学必修編 阪急コミュニケーションズ)。歌う生物学者としても知られており、CD「ゾウの時間ネズミの時間~歌う生物学 日本コロンビア」もある。

•講談社出版文化賞科学出版賞(平成5年)
•手島記念研究賞著述賞(平成5年)
•東工大教育賞最優秀賞(平成17年)
•科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞 理解増進部門(平成19年)

ワイタハ族Te Porohau Ruka Te Korako(テ・ポロハウ・ルカ・テ・コラコ)長老

2010_伊勢~ニュージーランド_1334.jpg1943年大嵐の中、ワイタハ部族の歴史にとって聖なる山Tokatoka(トカトカ)の洞窟で生まれる。4歳の頃にワイタハのシャーマンになる為にシャーマンである祖父母に連れられて洞窟に行き、地中の中に埋められて行われる3日間の儀式を受ける。

幼少の頃は、祖父母より伝統を受け継ぎシャーマンとして育てられ、青年期にはカンタベリー大学へ通う。卒業後、8年間大学で生物学・科学・伝統を教授する。

ワイタハ族とは、700年ほど前にニュージーランドへマオリ族が入ってくる以前から存在する部族で、4000年以上続く伝統を携えている。1800年代に白人に占領されて以来、マオリ語や伝統を伝えたり、儀式を行ったりする事を政府から禁止されていたが、1989年に解禁された。背景には、テ・ポロハウ長老を含めた数人が当時のニュージランド首相へ行った直訴がきっかけとなった。それ以降、部族が部族の誇りを持って生きることが可能になってきた。また、この同時期に長老は携えてきた伝統を外部へ向けて発信し、伝え始めている。

Wisper of Waitaha(ワイタハ族の囁き)とSong of Waitaha(ワイタハ族の詩)の2冊を共著し出版。現在、その他に出版を予定している3冊のうちの1冊、Secret of Waitaha(ワイタハ族の秘密)を執筆中。